写真を撮るとき、レンズの種類によってはレンズの歪みが発生します。
広角系レンズによる「樽型収差」や望遠系レンズによる「糸巻き型収差」などがあるのですが、Photoshopにはこれらの補正する機能があります。
また、水平や垂直を自動で矯正する機能を持つ「Camera Rawフィルター」もあります。
これらはとてもかんたんに使えるので、ぜひ活用しましょう。
1.レンズ補正による調整
補正したい写真が、あらかじめRAW現像ソフトなどでのプロファイル補正が行われていない場合、「レンズ補正」フィルターは、適用させておいたほうが良いでしょう。
画像にレンズプロファイルが埋め込まれていれば「レンズ補正」ダイヤログを開くだけで「歪曲収差補正」、「色収差補正」「周辺光量補正」が適用されます。
特に屈折率の高い広角系レンズで撮影された画像の場合は、樽型収差という膨張型の収差がかかり、画像外側にレンズを光が通過する際の色ズレ(色収差)が発生する場合が多いため、基本的に補正してください。
2.レンズ補正を適用する
元画像を開き、最初に「フィルター」メニュー→「レンズ補正」を選択すると、「レンズ補正」ダイヤログを表示させた段階ですべての補正にチェックが入り、自動的に補正がかかります。
3.色収差を調整する
次に「カスタム」をクリックし、「カスタム」モジュールに変更します。
よがみはプロファイルで補正しきれなかったり、プロファイルが適用できなかった場合、全体に見た目で判断し補正します。
色収差はダイヤログ左下の「+」アイコンで拡大表示し、コントラスト差のあるエッジなどの境界部分を確認します。
シアン系とレッド系の色収差が、「自動補正」で取り切れていない画像は、「レッド/シリアンフリンジ」のスライダーで調整し、残っているグリーン系の収差を「グリーン/マゼンタフリンジ」で調整します。
画像を「ー」アイコンで全体表示して全体の調整による永承がないかを確認します。
4.Camera RawフィルターのUprightを使用して矯正する
「レンズ補正」フィルターには「変形」パラメーターが搭載されていますが、垂直水平補正には「Camera Rawフィルター」の「Upright」を使用するほうが、細かく調整できます。
「フィルター」メニュー「Camera Rawフィルター」を選択し、「Camera Rawフィルター」ダイヤログを表示します。
ダイヤログ左上の「変形ツール」アイコンをクリックすると、画像表示領域内にグリッドが表示され、「調整パネル」が「変形」に変わります。
「Upright」の6つの機能
「変形パネル」の「Upright」には6つのアイコンがあり、左から「オフ」「オート」「水平」「垂直」「フル」「ガイド付き」となっています。
オート
自動でバランスのとれた矯正を行います。
水平
水平補正を行う。
垂直
水平補正と水調の遠近法の矯正を行います。
フル
水平、垂直の遠近法の矯正を行います。
画像などの違和感があるときは建物などを正面から見たようにしたい場合に使用したりします。
ガイド付き
画像内の水平垂直ラインに2本以上のガイドを配置して矯正します。
5.「拡大・縮小」スライダーで調整する
「垂直」「フル」「ガイド付き」では余白が表示されるため、「拡大・縮小」スライダーで調整します。
一度スライダーを縮小側に移動させると、矯正された画像全体を見ることができるので、トリミングできる範囲を確認し、床面を多く入れたい場合は、「オフセットY」を使用して画像全体を上に上げ、「拡大・縮小」のスライダーで余白がなくなるまで調整します。
画像でよっては、「Upright」が使用できない場合があり、そのようなときは、「ガイド付き」を使用するか、調整スライダーを利用して手動で調整します。
矯正が完了したらダイヤログ右下の「OK」をクリックし適用します。
水平、水調の矯正
水平、垂直の矯正は「編集」メニュー「変形」→「自由な形に」でも調整が可能です。
スケールからガイドを配置し、透明レイヤーを作成氏奥行きのバースの延長をガイドに合うようにペンツールなどでラインを引きます。
「レイヤーパネル」の「背景」レイヤーをダブルクリック「レイヤー」状態にしてから、「自由な形に」で調整し、ガイド用のレイヤーを消去して画像を統合すれば完成です。
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